(「情熱(大陸)」のテーマ曲が流れ出す。画面はゆっくりと森の中を歩く男性の後ろ姿を捉えている。)
ナレーション:
ひとりボッチで、キャンプ。彼にとって、それは孤独ではない。
自分と酒に向き合う、至福の時間だ。
(画面は男性の横顔を捉える。顔には年季の入ったほうれい線。彼がゆっくりと森を見渡す様子が映し出される)
ナレーション:
アラカンソロキャンパー、56歳。向日市の不動産関係に勤める、ごく普通のサラリーマン。
彼がソロキャンプを始めた理由。
それは、誰のためでもない、自分だけの「至福の時間」を求めてのこと。
(焚き火台に薪をくべる手元のアップ。手際よく火を起こす。煙がゆらゆらと立ち上っていく。)
つづく
